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日本食品工学会第19回(2018年度)インダストリアルプラザ優秀賞受賞 "両面異物検査装置「W*GINGA」の紹介”

2018年8月10日、一般社団法人日本食品工学会第19回(2018年度)年次大会において下記内容の研究発表を行い、インダストリアルプラザ優秀賞を受賞しましたのでご報告いたします。

 

受賞テーマ:両面異物検査装置「W*GINGA」の紹介
受 賞 者:徳本大、山上龍一、前田知子、河野晋治

 

従来技術の課題:食品工場の異物混入製品を検出する手法としてX線や金属検出器が広く用いられていられているが、これらの検査方法は低密度や非金属の異物の検出は困難であるという欠点がある。そのためこれら物性に依存しない製品外観の明暗情報より、異物を検出する必要がある。また、従来機では、片面のみの検査しかできなかったため、製品の両面を検査する場合は検査機を2台並べて、さらに反転装置を設ける必要があった。

 

本技術の特徴:白色系裸製品を対象とし、製品の表裏面に付着した黒色異物の外観検査を行うことができる。

 

装置仕様:本装置は2つのコンベア部と製品の表/裏面検出部、異物付き製品の排出部を有しており、寸法はW785 mm×L945 mm×H2,000mmである。5150pixラインカメラ2台とLED6本を搭載し、表面検出部はコンベア上流側の製品上部から、裏面検出部はコンベア乗継のスペースを利用した製品下部からの撮像を行う。撮像結果から0.5mm以上の黒色異物が付いた製品を、処理速度9,000食/hrで外観検査が可能である。

 

本開発では白色系裸製品上下に付着した低密度な黒点異物の外観検査を行うことができる装置「W*GINGA」を開発した。(図1)省スペースで高速、かつ正確に両面外観検査を行うことができる。また衛生面や連続稼働も考慮しており、容易に食品工場への組み込みが可能である。

       図1. W*GINGA外観
 

 

表彰制度概要:本表彰は日本食品工学会のインダストリアルプラザにて発表された研究成果のうち、大会参加者による投票と優秀発表選考委員会による厳正な審査のもと、最も優秀な発表に対して授与される。