日本機械学会奨励賞（技術）受賞の紹介

「食肉処理ロボットシステムにおける認識技術の開発」に関する業績が、２０２３年度（令和５年度）日本機械学会奨励賞（技術）として、表彰されましたので、ご報告いたします。

受賞名：日本機械学会奨励賞（技術）

受賞者：野明 智也

食肉処理工程の自動化では，加工対象の個体差が大きいため，対象の状況を正確に認識することが他の産業分野以上に困難である．豚枝肉を三分割する豚部分肉大分割装置では，豚の個体差などに対応できず，分割位置の自動検出ができなかった．そこで，キーポイント検出と呼ばれる深層学習（AI）手法を実装し，外乱に強く精度の高い検出手法を確立した．

本手法は，画像から特徴点を直接検出するAI手法で，AIに教える情報が座標のみでコストが小さく，検出した特徴点をそのまま分割位置として使用できる．画像を取得する撮像系やAIに教える情報を最適化することで，高い精度で分割位置の検出を可能にし，豚部分肉大分割装置の自動化に大きく貢献した．