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スタッフ紹介

水処理技術の開発から農業への貢献を目指す

基盤技術開発グループ 食品バイオ技術開発チーム

川村 いづみ

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大量生産・大量消費型の社会から、持続的な発展が可能な社会へと変わりゆく中で、前川製作所も自らのコア技術を生かして新しい技術展開を進めている。その1つが環境保全型農業の実現に向けた食糧・健康分野における取り組みだ。食品バイオ技術開発チームでは、食品の品質評価や減農薬技術の開発、食品廃棄物を行っており、その中で川村は排水処理技術の開発を手がけている。


複合化・多様化する水環境汚染の解決を目指して
ImgStaff0202.jpg近年、世界中で産業が発達していく中で、さまざまな産業活動から排出される窒素やリ ンが、水環境汚染の大きな原因となっている。この問題を解決するためには、排水中の窒素・リンを除去する排水処理技術が不可欠であり、食品業界をはじめ、 あらゆる産業分野において革新的な技術開発が求められている。そこで川村の所属するチームでは、リン除去と脱窒の両方を同時に行う細菌を利用し、単一槽で 処理水から炭素・窒素・リン除去を可能にするAOA(嫌気/好気/無酸素)プロセスを開発している。AOAプロセスでは、細菌を用いて窒素やリンの除去を 行うため、細菌活性の維持が不可欠である。そこで川村は、細菌活性を最大化するために、必要な添加物やその濃度、装置の運転条件について、様々な条件化の もとで実験を行い、最適な条件を探し出している。一般的に高度な排水処理技術では、複数の反応槽と沈降槽を用いて排水処理を実施するため、大規模設備が必 要となる。単一槽での排水処理を実現する
ことで、より多くの産業で活用することができるという。


環境問題の解決による社会貢献を目指して
中学生の頃、環境問題がテレビでたくさん取り上げられているのを見て、漠然と「農業」や「社会貢献」が自分の将来に関するキーワー ドとして浮かんできた。そこで東京農業大学の農学部に入学して作物の栽培技術を学んだ。大学院時代に選んだ研究テーマは、茶園土壌に及ぼす堆肥施用の影響 について。お茶の栽培では、高品質・高収入を目的に窒素の多量施肥が行われてきたが、その結果として環境への負荷と土壌の劣化が問題となっている。その現 状を知り、中学時代からの想いにリンクしたテーマに興味を惹かれ、収量や土壌成分、地下水の成分など、多くのデータを集め、検証する日々を過ごした。


大学での経験を企業で生かす
ImgStaff0203.jpg前川製作所に興味を持ったきっかけは、前川製作所が生物農薬の事業化を目的としたエンドファイト(内生菌)に関 する研究をやっていたことだった。「3月頃に茶園についての研究をやるという話を聞き、自分の経験をそのまま生かせるかもしれないと思ってエントリーした のがきっかけでした。その後4月に面接を受け、工場見学を経て内々定をもらいました」。周りの友人がJAの職員や農家などの道に進む中で、企業で研究開発 を行う道を選んだ。
 「今はもっとできることを増やしたいです。特に水に関する知識を増やしたいと思っています」。新しい技術の開発と農業への貢 献に向けて、川村は一歩ずつ進んでいく。