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研究開発紹介 Research and Development Introduction

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エックス線画像解析技術 ~豚もも肉脱骨装置 ハムダス-RXへの適用~(4)

4.エックス線画像解析による骨位置情報の取得

豚もも肉エックス線写真

エックス線で豚もも肉を撮ると(図4) のような画像が得られます。大腿骨と下腿骨・皿骨が周りの肉の部分より濃い灰色で写っています(上の細く黒い長方形はもも肉を吊り下げて搬送する器具)。もも肉からこれらの骨を除くためには、骨にくっついている筋を切る必要があります。筋は関節周辺に集まっているので、画像から関節などの位置を知る必要があります。エックス線センシングで取得したこのような画像を解析することで、刃物を持ったロボットに骨位置情報を送り、1本1本のワークに対して筋入れをします。

ハムダス-RXは左足・右足両方を処理するのですが、内部の骨は左右で反対向きになっています。左足・右足は外見では非常に判りにくいのですが、エックス線画像から判定することで間違いを減らしています。

左右判別の結果を基に、関節部がありそうな領域を指定し、大腿骨と下腿骨を抽出することで関節部を認識して位置情報を得ます。また、大腿骨の先端にある丸い部分、大腿球についても、左右判別の結果と大腿骨の位置、大腿球の形状の特徴を用いて認識し、大腿球の先端・付け根の位置などの情報を取得します。関節の外側(画像では左側)にある皿骨の位置も、すでに認識した関節の位置からおおよその場所を特定した位置情報を得ます。このように、エックス線画像からの骨位置情報の取得アルゴリズムは人間の認識プロセスに近い順序になっています。

こうして得られた骨位置情報がロボットに送られることで、ロボットの筋入れ軌跡がワーク個体に合わせて調整され、カットしたい場所をより正確に切ることが可能となるのです。



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