前川製作所 技術研究所 R&D CENTER

研究開発紹介 Research and Development Introduction

TOP>研究開発紹介>エックス線画像解析技術 ~豚もも肉脱骨装置 ハムダス-RXへの適用~(3)

エックス線画像解析技術 ~豚もも肉脱骨装置 ハムダス-RXへの適用~(3)

3.エックス線によるセンシングへ

外から見えていない関節の位置を推定して筋入れをすることで、豚もも肉の脱骨はできるようになったのですが、脱骨した骨の方に残ってしまう残肉を減らして、より歩留まりよく脱骨するためには、肉に隠れた内部の骨位置を正確に知り、切りたい個所を確実に切ることが必要になってきました。「内部の骨位置をどうやって知るか?」という課題に答えるために、エックス線画像解析技術を用いることにしました。

エックス線は1895年にドイツのRoentgen博士によって発見されて以来、主に医療分野で利用されてきました(Roentgen博士はこのエックス線発見の功績により第1回ノーベル物理学賞を受賞しています)。定期健診などで自分自身の胸部レントゲン画像を見たことのある人も多いのではないかと思いますが、エックス線を用いて胸部を撮影すると、外からは見えない肋骨がくっきり写っており、肺に異常があると通常と違う濃さで写ることで病気の可能性を発見することができます。

同様に豚もも肉をエックス線で撮影すると、内部にある骨が写ります。これは、エックス線が豚もも肉を透過するときに固い骨の部分では弱まり、反対に肉の部分ではあまり弱まることのないまま透過してくることで、骨と肉とが濃淡のついた画像となって得られることによります。こうして撮影した画像から、骨のつなぎ目である関節などの位置を知ることができます。

エックス線の透過のしやすさと画像の濃淡の関係

図3 エックス線の透過のしやすさと画像の濃淡の関係



←前へ 次へ→