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研究開発紹介 Research and Development Introduction

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エックス線画像解析技術 ~豚もも肉脱骨装置 ハムダス-RXへの適用~(2)

2.個体差のある“不定形”なワークに対するセンシング

「トリダス」で鶏もも肉を脱骨する際、2本の骨のつなぎ目部分にある筋を切る(以下、“筋入れ”と言います)必要があるのですが、鶏には個体差があって大きさ・形などが一体毎に異なるため、筋入れをするべき位置が個々に異なるという問題がありました。鶏もも肉の場合は、足首側から肉を骨から剥がしていきますので、剥がすことで露出した骨のつなぎ目の関節位置を個々のワークに対してセンシングしています。トリダスでは、骨のつなぎ目に金属板を接触させて計測する機械式のセンシングを用いています。

その後、2009年に製品化された豚もも肉脱骨装置「ハムダス-R」でも機械式センシングが使われていますが、鶏もも肉に比べると事情が違ってきています。
豚もも肉を脱骨するときにも筋入れをする必要がありますが、哺乳類である豚のもも肉は鶏もも肉よりも複雑な構造をしており、鶏もも肉の場合よりも多くの筋を切らないと脱骨することができません。ハムダス-Rで処理される豚もも肉は、寛骨という骨盤に相当する骨が除去されているので、大腿骨の先端(大腿球)が露出しています。(図2)

寛骨が除去された豚もも肉

図2 寛骨が除去された豚もも肉

当初は、この大腿骨の先端に金属製の板を下から押し当てることで、個々のワークの骨の長さを計測していました。筋を切りたい個所は2本の骨のつなぎ目の関節付近に集中しているのですが、その部分は肉に隠れて外からは見えないため、ハムダス-Rでは多数のワークの骨の長さと関節位置の関係から、統計的に関節位置を推定する手法で筋入れをすることで豚もも肉の脱骨を実現しました。

「どこを切ったらいいんだろう・・・?」



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