2010年12月20日
エンドファイトによる多収栽培技術、IT農業研究会にて講演
前川製作所の農業分野に関する研究成果を、「IT農業プロジェクト」の研究会にて報告させていただきましたので、以下に報告します。
日時・開催場所: 2010年12月17日(金) 東京大学本郷キャンパス
講演テーマ・発表者: 「植物共生細菌(エンドファイト)の環境保全的多収栽培技術への応用」
株式会社前川製作所 植物工学研究所 野田宗弘
講演概要: エンドファイトを用いて植物の免疫力を増強するという新しい技術で、「イネの収量増加」を図る。2006年より北海道の美唄市を中心に 実用化試験を継続しており、2010年の収穫時期を終え、これまでの成果を報告する。エンドファイト無施用区と比べると、分げつ数・出穂数がともに増加 し、収量では7から10%の増加が見られた。
研究会概要: 「IT農業プロジェクト」は、食・農の分野における新事業の創出、環境保全型農業の実現、食の安心・安全に関する情報提供などを目指 して、ITを活用した新しい農業システムの研究開発を行うことを目的としている。当社を含め、20者を越える大学や民間企業な地方自治体の自主運営の勉強 会であり、リーダーは東京大学・大学院工学系研究科・機械工学専攻 山田一郎教授が努める。
参加メンバー(大学・企業)による研究成果報告を年間6回ほど開催している。
エンドファイトによるイネの栽培技術は、2010年11月上旬にテレビ番組で紹介されたことから、広く稲作農家の方から注目を頂いており、一ヶ月半を経過してのこのIT農業プロジェクトの研究会でも活発な質問が寄せられました。
前川製作所では、2010年度より国内各地でエンドファイトの実証試験をスタートしており、今後の成果が期待されます。
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