前川製作所 技術研究所 R&D CENTER

ニュース news

TOP>ニュース

ニュース

2010年08月31日

北海道のお米を知ろう!/美唄シンポジウム2010(報告)

前川製作所の植物工学研究所(静岡県富士宮市)では北海道のJAびばいと共同で2005年より「農業用微生物資材」の実証研究を進めている。これ は、「植物共生細菌(エンドファイト)」を用いてイネやダイズなどの植物の免疫力を高め、病気や虫に対する抵抗力を高めるもの。専門的に説明すると大変難 しいが、人間に例えると乳酸菌飲料やヨーグルトなどを食べて免疫力を高めることに似ている。
このほど農林水産省の「新農業展開プロジェクト」シ ンポジウムが美唄市で開催されることとなり、その中で美唄における実証研究および理化学研究所との共同研究の成果ご紹介させていただき、シンポジウム終了 後には植物共生細菌を施用したイネやダイズを実際に見ていただくために圃場見学会を開催したのでご報告する。

 

日時・開催場所: 2010年8月6日 北海道美唄市
イベント名: 「北海道のお米を知ろう!新農業展開ゲノムプロジェクト・美唄シンポジウム2010」
概 要 :口頭発表「植物共生菌を利用した植物プロバイオティクスの開発」

 

独立行政法人理化学研究所 仲下英雄氏
圃場見学会:植物共生細菌処理イネ圃場2箇所、植物共生細菌処理ダイズ圃場1箇所
開催報告:シンポジウムにおいては農業従事者にとってやや難しい内容もあったが、それを理解しようと熱心に話しを聞く姿が、また圃場見学会においては実 際に植物を手に取り植物共生細菌の実際の効果を比較する姿が見られた。特に農業従事者の方々からはこのような植物共生細菌の早期実用化への期待、またさら なる高性能化への期待など、多くの意見が寄せられた。
前川製作所では、20年ほど前から農産物の安心・安全を目指してこのような農業用生物資材の開発に取組んでいます。今回のシンポジウムを機に、低農薬を実現する「植物共生細菌(エンドファイト)」への関心が高まることを期待しています。

 

DSC_0487LITE

DSC_0540LITE

2010年07月30日

「稲の花」が咲きました! 植物共生細菌を使った試験栽培圃場にて

「植物共生細菌(エンドファイト)」を用いたイネの試験栽培圃場(北海道)で7月後半からイネの花が咲きはじめました。前川製作所の植物工学研究所 は植物共生細菌の農業利用を目的に2005年度から北海道の複数の農業協同組合と連携してイネ、その他作物の栽培試験を行ってきました。2008年より北 海道のJAびばい、JAいわみざわ、JAふらの等と、また組合員と協同でイネ・ダイズ等環境負荷軽減技術研究推進協議会を組織し植物共生細菌資材「イネ ファイター」の実証試験を進めてきており、この試験は今年で3年目を迎えます。

 

5月中旬から下旬に田植えをする北海道においてイネの花は7月下旬から8月初旬に開花しますが、その花が一般の人の目に触れることはあま りありません。開花の期間は僅か数時間だけだからです。今年の北海道南空知では低温により田植期が平年より3日程遅れました。田植え後も2週間程度は低温 であったため生育が遅れていましたが、6月以降の高温により生育が急速に進み、幼穂形成期までの分げつ期間が短くなってしまったことから茎数は少なめとな りました。そんな中「イネファイター」を処理したイネは、処理していないイネに比べ茎数が増加しており穂数の増加による収量増加が期待されます。「イネファイター」はイネの内部に定着し植物の免疫を活性化する働きがあり、この作用はヨーグルトなどで知られる動物の乳酸菌プロバイオティクスに似ていることから、イネプロバイオティクスと呼んでいます。

 

前川製作所では、このような天然の微生物の力で作物自身が持つ免疫を活性化するイネプロバイオティクス、植物プロバイオティクスを、減農薬栽培を可能とする環境調和型農業の新技術として実用化することを目指しています。

 

【用語解説】 植物共生細菌またはエンドファイト(植物内生微生物のうち病原菌でないものの総称)、圃場(田畑のこと)、分げつ(イネ科作物の根に近い茎の関節から側枝が発生すること)

2010年07月10日

スラッシュ窒素の高温超電導への応用/ポーランドの国際学会にて発表(報告)

IMG_01337月19日-23日、ポーランドのヴロツワフで開催された第23回国際低温工学会議にて、前川製作所よりスラッシュ窒素の高温超電導への応用に関する発表を行った。この国際会議は、世界中の極低温・超電導に携わる研究者が集まり、2年に一度開催されている。

 

超電導(超伝導)とは、金属を極低温に冷却したときに、電気抵抗が急激にゼロになる現象で、その応用として超電導送電ケーブル、超電導電磁石、超電導モータなどが次世代の省エネルギーに寄与する技術として世界中で開発が進行している。

 

前川製作所では現在、NEDOの研究開発「イットリウム系超電導電力機器技術開発」において、スラッシュ窒素冷媒を用いた超電導送電ケーブルの冷却システムの開発を行っており、国際会議では、スラッシュ窒素の特性の紹介、冷却試験結果などの最新の話題を提供した。

 

また、本国際会議では、スラッシュ窒素の流動特性の数値解析において前川製作所と交流のあった東北大学流体科学研究所の石本淳准教授が、スラッシュ窒素に 関する論文でCryogenics Best Paper Award 2009を受賞され、「スラッシュ窒素」の技術の実用化に向けた研究開発を幅広く周知する機会となった。

 

【学会発表概要】
学会名:ICEC23-ICMC2010
International Cryogenic Engineering Conference23(国際低温工学会議)
International Cryogenic Materials Conference2010(国際低温材料会議)
開催期間: 2010年7月19日-7月23日
会場: WROCLAW UNIVERSITY OF TECHNOLOGY IN PORLAND (ヴロツワフ市、ポーランド)
発表: Refrigeration Characteristics of Slush Nitrogen for High Temperature Superconducting Cables (和文タイトル/高温超電導ケーブル用スラッシュ窒素の冷却特性)
発表者: 株式会社前川製作所 技術研究所 仲村直子

 

要旨:高温超電導ケーブルの冷媒にスラッシュ窒素を用いると、ケーブル冷却温度の低下により、超電導特性の向上、冷却ステーション間隔の拡大などのメリットがあ る。本開発は、NEDOによる研究開発「イットリウム系超電導電力機器技術開発」の協力を得て実施しており、超電導ケーブル冷却システムの開発を通じて、 スラッシュ窒素の冷却特性の評価を行っている。本国際会議では、スラッシュ窒素の連続生成装置の開発、冷却特性評価試験結果を報告した。

 

【用語解説】
スラッシュ窒素: 液体窒素中に固体窒素の粒子を混合させた二相流体。
高温超電導: 超電導転移が液体窒素温度-196℃以上で作用する超電導現象。
イットリウム系: イットリウムを含む第二世代の高温超伝導材料。

2010年06月30日

JA美唄と前川製作所他/植物共生細菌をイネの低農薬化に活用研究

前川製作所ではJAびばい(美唄)および複数の関連団体と共同で「農業用微生物資材の開発」に取組んでいましたが、このほど、6月25日、経済産業省北海道経済産業局より「地域イノベーション創出研究開発事業」の委託研究開発事業の採択を受けたので、概要を報告する。

 

事業名: 平成22年度 地域イノベーション創出研究開発事業
テーマ名: 「植物免疫を増強する環境負荷低減型の農業用微生物資材の開発」
管理法人: 財団法人北海道科学技術総合振興センター
共同研究者: JAびばい、(独)理化学研究所、(株)エコニクス、(有)日本医薬品開発研究所、(株)前川製作所

 

概要: 本事業では、イネの免疫を高める能力を持つ植物共生細菌 (エンドファイト) を「農業用微生物資材」として開発し、実用化と事業化を目指す。本資材は、イネ自身の持つ免疫を農業栽培に有効活用し、環境に優しい減農薬栽培の実現を目 指すものである。生きた微生物が主成分である微生物資材は製造、流通を通して活性が維持され、生産者に安定供給されなければならないことから、今回の研究 開発において大量培養技術、製剤化技術、保存技術の開発を行う。北海道地域では安心・安全な農産物供給に対してのニーズが高く、本事業の成果が期待されて いる。

 

今回の研究開発は、ゴルフ場の芝草の低農薬化を目指して1990年代から前川製作所の植物工学研究所の前身である「朝霧ジャンボリーゴルフクラブ」の研究 グループが植物共生細菌の研究を開始したことに始まり、現在は農産物の安心・安全をテーマに研究を継続している。2005年からは、北海道地区における植 物共生細菌の生産者圃場における実証研究をはじめ、その成果を実らせつつある。本研究開発を機に、この「農業用微生物資材」を実用化し、安心・安全な作物 の安定供給につなげられるように邁進していく。

2010年05月31日

機械学会関東支部茨城ブロック/前川製作所守谷工場見学会実施

2010年5月25日、機械学会関東支部茨城ブロックの企画による前川製作所守谷工場見学会が開催されました。本見学会では弊社の主力製品であるコ ンプレッサーおよびユニット機器の製造ライン、制御盤製造や食品機械製造のラインを見学いただくとともに工場の概要や研究開発の概要などをご紹介しまし た。参加された自動車産業や大学関係者といった機械分野の異業種の専門家15名からは、コンプレッサーの鋳物原料に関するものから前川製作所の海外製造拠 点との連携に関してなど幅広いご質問を頂きました。また「チキン骨付きもも肉自動脱骨ロボット/トリダス」のビデオ映像には個体の検知方法や手作業と比べ た歩留まりなど高い関心が寄せられました。

 

前川製作所ではこのような機会を通じて他業種との技術交流を図りつつ、日本のものづくりに関する更なるレベルアップに少しでも貢献できればと考えております。

12 / 13« 先頭...910111213